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平成22年度 査察の概要!


 国税庁は、全国の国税局が平成22年度に行った強制調査(査察)の状況を取りまとめ、公表しました。
 摘発した脱税事件は前年度より6件多い216件で、加算税を含めた脱税額は同15%減の約248億円でした。
 うち検察庁に告発したのは156件、脱税額約213億円で、1件あたりの脱税額は約1億3千万円です。告発件数のうち相続税は9件(脱税額約54億円)で、記録が残る1996年以降で最多でした。
 査察事件の一審判決の状況
 一審判決の件数は42件であり、すべて有罪判決が出され、有罪率100%で、実刑判決が3人に出されました。
 業種別では09年度に引き続き不動産業(13件)や建設業(11件)が多く、手口の巧妙化も進み、タックスヘイブン(租税回避地)に設立した関連会社に架空の外注費を計上した事例などがありました。
 全国的な概要は、以上のとおりです。詳細は下記HPをご覧下さい。

 平成22年度 査察の概要


 全国版はこの程度にして、地元である大阪国税局(滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県)の査察の概要をご紹介します。

 
 査察の概要ー 大阪国税局
 主要ポイントは、以下のとおりです。

1 着手・処理・告発件数、告発率の状況
 平成22年度に査察に着手した件数は47件です。 平成22年度以前に着手した査察事案について、平成22年度中に処理した件数は46件、そのうち検察庁に告発した件数は33件であり、その結果、告発率は71.7%となっています。

2 脱税額の状況
 平成22年度に処理した事案に係る脱税額は、総額で約44億円、そのうち告発分は約41億円です。 告発した事案1件当たりの脱税額は、平均で1億2,400万円となっています。

3 告発の多かった業種・取引
 平成22年度においては、株式譲渡及び建設業が上位を占めています。
 
 告発の多い業種・取引   者 数
1.商品・株式取引
2.建設業
3.機械器具製造業
4.飲食業
5.協同組合
5
4(昨年2位)
2
2(昨年2位)

4 脱税の手段・方法
 脱税の手段・方法としては、①多額の所得を得ているにもかかわらず全く申告をしないもの、②特定の売上げを帳簿に計上しないもの、③取引先と通謀して原価や経費を架空に計上していたもの、④本来課税仕入れに該当しない人件費を課税仕入れとなる外注費に科目仮装して消費税を脱税していたものなどが多く見受けられました。

5 不正資金の留保状況及び隠匿場所
 脱税によって得た不正資金の多くは、現金、預貯金又は有価証券として留保されていたほか、不動産などの購入にも充てられていました。
 脱税によって得た不正資金の隠匿場所としては、①貸金庫(現金・割引債券・金地金)、②壺の中や車のフロアマットの下に預金通帳等を隠匿していた事例などがありました。

※.査察調査とは、適正公平な課税の実現などを目的として、特に大口・悪質な脱税をした者に対して、国税局が裁判所の令状を持ってする調査のことです。

 
 全国的には、査察処理件数は216件で、.検察庁への告発件数は156件なので、告発率は72.2%です。
 大阪国税局では、46件、そのうち検察庁への告発件数は33件で、告発率は71.7%となっています。
 ほぼ同じような結果です。
 簡単に言えば、査察の調査を受ければ、72%は有罪になる、10社中7社が有罪になります。

 告発の多かった業種、手段は、不動産業、建設業及び運送業で、架空経費を計上するものが多く見受けられました。
 大阪国税局では、株式(商品)取引、建設業、機械器具製造、飲食業の順で、全く申告をしないもの、架空経費を計上するものが多いようです。
 相変わらず、同じ業種が顔を出しているようです・・・・。
 懲りないのでしょうか、それとも、違う会社(個人)なのでしょうか。
 特色としては、「外国人研修生受入事業」や過払金返還請求等の債務整理業務を行う「認定司法書士」の告発がありました。
 時代を反映したものといえます。

 あるまじきことですが、税理士が脱税請負人として暗躍し、関与先の社長と共謀し架空経費を計上し脱税していたもの、がありました。
 同業者として、穴があったら入りたい・・・・。(T_T)
 この方は、税理士法第1条をご存知ないようです・・・・。

 (ご参考)下記をご覧下さい
 ●税理士・税理士法人の懲戒処分等!(2010年9月 5日 (日) ニュース )

 そんなに、うまい話はありません。
 前首相のように、逮捕はないと思っていたのでしょうか?
 
 脱税の動機は、負担率が高いからなのか、それとも、日本の税の歴史が、日本人のDNAに刻み込まれているせいでしょうか。
  
 あの世には持ってゆけないのに(無いものの僻みでしょうか・・・・(^_^;))

 いずれにしても、日本に住んでいて分相応の拠出(負担)を感じないのは困ったものです。
 日本人の良いところ、恥、思いやり、潔さなど ・・・・、は何処へいったのでしょうか?




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