« 事務所通信 4月号 | トップページ | 国税庁平成22年度分の「法人企業の実態」を公表! ー法人数 調査開始以来初の減少ー »

公示地価は4年連続下落、三大都市圏・地方圏ともに下落率縮小!


 国土交通省が3月22日発表した2012年1月1日時点の公示地価は、全国平均(全用途)で前年比マイナス2.6%と4年連続で下落したが、下落率は11年の3.0%に比べ縮小しました。08年秋のリーマン・ショック以降、地価の下落が継続しているものの、東京、大阪、名古屋の三大都市圏と地方圏でそろってマイナス幅が縮小しており、国交省では「地価の回復がみえてきた」と分析しています。 ただ、円高や欧州債務危機などの先行き次第で、地価が影響を受ける可能性もあると指摘しています。

 東日本大震災の影響については、不動産市場全体が一時的に停滞したものの、被災地を除けば、比較的早期に回復傾向を示しました。国交省は「全体的には震災の影響は薄れていく傾向にあり、特に西日本は地価の回復基調が続くのではないか」とみています。
 被災地では、原発事故の影響を受けた福島県で地価の下落率が拡大したが、岩手県や宮城県では、被害が大きかった地区で地価が下がる一方、津波を免れた高台などでは被災住民の移転需要で地価が上がり、「二極化」がみられました。 

 公示地価を用途別にみると、住宅地が前年比マイナス2.3%(前年はマイナス2.7%)、商業地がマイナス3.1%(同マイナス3.8%)とそれぞれ下落率が縮小しました。
 前年と比較できる2万5494地点のうち、地価が上昇したのは11年の約2.8倍の546地点、住宅地は約2.9倍の441地点が、商業地は58地点多い93地点が上昇しました。

<圏域別・用途別対前年変動率>                                  (変動率、単位:%)
  住宅地  住宅地  商業地  商業地
  平成
23年
平成
24年 
平成
23年
平成
24年
 全 国 平 均 △2.7 △2.3 △3.8 △3.1
 東  京  圏 △1.7  △1.6  △2.5 △1.9 
 大  阪  圏 △ 2.4 △1.3 △3.6 △1.7
 名 古 屋 圏 △0.6  △0.4  △1.2 △0.8
 三大都市圏 △1.8 △1.3 △2.5 △1.6
 地  方  圏 △3.6 △3.3  △4.8 △4.3 
※△は下落です。
(注)・三大都市圏とは、東京圏、大阪圏、名古屋圏をいう。
   ・3大都市圏の範囲 東京圏は東京都区部全域と多摩地区、神奈川県・千葉県・埼玉県・茨城県の一部。大阪圏は大阪府全域と兵庫県・京都府・奈良県の一部。名古屋圏は愛知県と三重県の一部。地方圏は3大都市圏を除く範囲。


(1)3大都市圏全体では、
  三大都市圏の全用途はマイナス1.5%となり、地方圏のマイナス3.6%に比べ下落率が小さかった。
 三大都市圏の商業地は前年比マイナス1.6%(前年はマイナス2.5%)、住宅地はマイナス1.3%(同マイナス1.8 %)といずれも4年連続で下落したが、下落率は2年連続で縮小しています。
 地価が上昇に転じた地点数は東京が93(前年は81)、大阪が166(8)、名古屋が154(82)で、大阪と名古屋が東京を上回っています。

(2)地方圏では
 三大都市圏以外の地方圏では、商業地がマイナス4.3%(同マイナス4.8%)、住宅地がマイナス3.3%(同マイナス3.6%)といずれも20年連続の下落となったが、下落率は2年連続で縮小しました。
 地価が上昇に転じた地点数は133と前年(22)より増えました。

(3)大阪圏の概況
 大阪圏の公示地価は、平均でマイナス1.5%(同マイナス2.7%)内訳は、商業地が 同 1.7 (同 3.6  )、住宅地が同 1.3(同 2.4 )の下落となったが、年前半、後半を通じて下落率が縮小しており、上昇地点も兵庫県を中心として増加しました。
 地価が「上昇」「横ばい」だった地点数の前年比較では、東京圏は前年比7割増だが大阪圏は同2.7倍。震災をきっかけに東京に設置していた本社やデータセンターを関西に移転する動きがあり、「西高東低」の傾向が続いています。

(4)大阪府でも、
 大阪府の地価は、住宅地はマイナス1.5%(前年はマイナス2.6%)、商業地はマイナス2.1%(前年はマイナス4.6%)と、住宅地、商業地ともに4年連続の下落となりましたが、下落幅は縮小しました。また、4年ぶりに上昇地点が表れました。

(5)大阪市でも
大阪市の地価は、住宅地はマイナス1.4%(前年はマイナス2.9%)、商業地はマイナス2.4%(前年はマイナス5.9%)と、住宅地、商業地ともに4年連続の下落となりましたが、下落幅は縮小しました。また、4年ぶりに上昇地点が表れました。
 上昇した地域は、福島区、天王寺区、阿倍野区、北区、中央区です。
 中心6区では、住宅地は上昇、商業地は下落幅が大幅に縮小しています。
 大阪では、梅田1(第一生命ビル)の740万円/㎡が1位、続いて角田町の705万円/㎡が2位でいずれも北区です、一方中央区の難波は商業地で下落率1位です、やはり町全体で集客を考えないとこの傾向は続くのではないでしょうか、キーワードは安心・安全ように思います。昔のようにキタとミナミで競争し共に賑やかな町になってほしいですね。
 ※.大阪市の中心6区とは、福島区、西区、天王寺区、浪速区、北区、中央区の各区です。  
※.「公示価格」とは、
 国土交通省が地価公示法に基づき、毎年公表する1月1日時点の全国の土地価格です。
 土地を更地の状態とみなして、不動産鑑定士が評価し、国交省の土地鑑定委員会が価格を判定します。
 価格情報を開示して土地取引を円滑にするのが狙いです。公示地価、基準地価のほかに国税庁が8月に発表する路線価があります。

(2012年3月22、23日,ロイター、日本経済新聞、読売新聞、毎日新聞などより)

※詳細は、土地総合情報ライブラリーの ホームページ、「平成24年地価公示」をご覧ください。
 土地総合ライブラリー
 http://tochi.mlit.go.jp/
※.大阪については、下記のホームページご覧ください。
 大阪府地価情報ホームページ
 http://www.pref.osaka.jp/yochi/chika/


 
 今年の公示地価は全国平均(全用途)では前年比2.6%の下落となりましたが、昨年の下落率(3.0%)に比べると下落率は縮小傾向のあるようです。大震災の影響により、不動産市場は一時的に停滞しましたが、被災地を除いて、比較的早期に回復傾向を示しています。
 住宅地は低金利や住宅ローン減税等による住宅需要の下支えもあり下落率は縮小しています。一方で商業地は住宅地に比べて需要の回復は鈍く円高や欧州の債務危機等など不安要因が多いようです。 
 震災被災地では地価の二極化が進んでいて、住宅移転が見込まれる高台の地域では地価が急上昇する地点が出たようで被災地の地価動向にも注意が必要です。



|

« 事務所通信 4月号 | トップページ | 国税庁平成22年度分の「法人企業の実態」を公表! ー法人数 調査開始以来初の減少ー »

ニュース&トピックス」カテゴリの記事