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公示地価、底入れの兆し、5年連続下落も幅縮小!

 国土交通省が3月21日発表した2013年1月1日時点の公示地価は、全国平均(全用途)で前年比マイナス1.8%と5年連続で下落したが、下落率は前年の2.6%に比べ縮小しました。08年秋のリーマン・ショック以降、地価の下落が継続しているものの、東京、大阪、名古屋の三大都市圏と地方圏でそろってマイナス幅が縮小しており、国交省では「底打ちとはいえないまでも、潮目が変わった」と分析しています。
 東日本大震災の被災地では、岩手県・福島県が住宅地・商業地とも下落幅が縮小、宮城県では下落が収束しています。
 公示地価の地価変動率を用途別にみると、住宅地が前年比マイナス1.6%(前年はマイナス2.3%)、商業地がマイナス2.1%(同マイナス3.1%)とそれぞれ下落率が縮小しました。
 一方、地価の上昇地点数は、全国で前年と比較できる2万4735地点のうち、約3.7倍(前年は2.8倍)の2008地点、住宅地は約3.4倍の1501地点が、商業地は約5.1倍の475地点が上昇しました。

<圏域別・用途別対前年変動率>                                  (変動率、単位:%)
   住宅地   商業地
 平成
24年
平成
25年 
平成
24年
平成
25年
 全 国 平 均△2.3△1.6△3.1△2.1
 東  京  圏△1.6 △0.7 △1.9△0.5 
 大  阪  圏△ 1.3△0.9△1.7△0.5
 名 古 屋 圏△0.4 △0.0 △0.8△0.3
 三大都市圏△1.3△0.6△1.6△0.5
 地  方  圏△3.3△2.5 △4.3△3.3 
※△は下落です。
(注)・三大都市圏とは、東京圏、大阪圏、名古屋圏をいう。
   ・3大都市圏の範囲 東京圏は東京都区部全域と多摩地区、神奈川県 ・千葉県・埼玉県・茨城県の一部。大阪圏は大阪府全域と兵庫県・京都  府・奈良県の一部。名古屋圏は愛知県と三重県の一部。地方圏は3大都 市圏を除く範囲。



(1)3大都市圏全体では、
 3大都市圏の全用途はマイナス0.6%となり、地方圏のマイナス2.8%に比べ下落率が小さかった。
 商業地は前年比マイナス0.5%(前年はマイナス1.6%)、住宅地はマイナス0.6%(同マイナス1.3 %)といずれも5年連続で下落したが、下落率は3年連続で縮小しています。
 上昇地点数は前年の413から1349に増え、全国の上昇地点の7割を占めました。

(2)地方圏では
 住宅地については、岐阜県を除き、全ての道県で前年より下落率が縮小し、上昇地点が増加しました。特に、宮城県が全体で1.4%上昇となり全国1位の上昇率となりました。
 商業地は、前年より下落率が縮小しました。特に、宮城県全体で変動率0.0%となり、全国2位の変動率となりました。
 上昇地点数は659と前年(133)より増えました。

(3)大阪圏の概況
 大阪圏の公示地価は、平均でマイナス0.9%(同マイナス1.5%)内訳は、商業地が 同 0.5 (同 1.7  )、住宅地が同 0.9(同 1.3)の下落となり、住宅地は、1年間を通じて下落率が縮小しており、上昇地点も各府県で増加し、商業地は半年毎の地価動向を見ると後半はほぼ横ばいとなり、この1年間では各府県で上昇地点が増加し、特に大阪府大阪市を中心として、上昇地点が増加しました。

(4)大阪府でも、
 大阪府の地価は、住宅地はマイナス0.9%(前年はマイナス1.5%)、商業地はマイナス0.5%(前年はマイナス2.1%)と、住宅地、商業地ともにわずかの下落に止まり、下落幅は3年連続で縮小しました。

(5)大阪市でも、
 大阪市の地価は、住宅地はマイナス0.6%(前年はマイナス1.4%)、商業地はマイナス0.1%(前年はマイナス2.4%)と、住宅地、商業地ともに5年連続の下落となりましたが、下落幅は縮小、上昇地点は前年より大幅に増加しました。
 住宅地では、市内24区のうち、中央、福島など6区が上昇。商業地では、JR大阪駅北側で商業・業務ビルの開発が進む北区が0.7%、日本一高い超高層複合ビル「あべのハルカス」が建設中の阿倍野区が1.5%上昇、マンション人気が続く福島、西区なども上昇しました。
 JR大阪駅周辺の梅田1丁目の上昇率は4.1%の上昇です。

(6)港区・大正区のみなさま
 おおの会計事務所ホームページ「港区情報館」をご覧ください。

※.「公示価格」とは、
 
国土交通省が地価公示法に基づき、毎年公表する1月1日時点の全国の土地価格です。▼ 土地を更地の状態とみなして、不動産鑑定士が評価し、国交省の土地鑑定委員会が価格を判定します。
 価格情報を開示して土地取引を円滑にするのが狙いです。公示地価、基準地価のほかに国税庁が8月に発表する路線価があります

(2013年3月22日,ロイター、日本経済新聞、読売新聞、毎日新聞などより)

詳細は、土地総合情報ライブラリーの ホームページ、「平成25年地価公示」をご覧ください。
▼ 土地総合ライブラリー
 http://tochi.mlit.go.jp/secondpage
▼※.大阪については、下記のホームページご覧ください。▼ 大阪府地価情報ホームページ
 http://www.pref.osaka.jp/yochi/chika/


 今年の公示地価は全国平均(全用途)で下落となりましたが、下落率は縮小傾向がはっきりしてきたようです。

 ただ、この状況は、実体経済の回復の動きとは言い難く、世界的な金融緩和であふれた資金が、割安とされる日本の不動産市場に流入したことと、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の期待先行感から、株高を追い風に好転した影響ではないでしょうか。

 
本格的な回復には、実体経済の成長、具体的には、企業業績の回復と個人所得の増加が伴って、しっかりした現実的なものになっていくのでしょう。 
 期待したいですネ


 もう一つの特徴は、
都市部と地方との格差拡大です。地価の回復は三大都市圏や東日本大震災の被災地の一部にとどまり、過疎の進む地方や南海トラフ地震の被害が想定される沿岸部では下落する「二極化」が進んでいます。 こちらも懸念材料です。

 防災・減災に強い街づくりや、格差是正のための企業誘致や地域振興につながる規制緩和などが必要とされます。

 安倍首相「地域の成長戦略も」よろしく、です。
 



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