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基準地価、三大都市圏で5年ぶり上昇 7月時点!


国土交通省が9月19日発表した2013年7月1日時点の基準地価は三大都市圏(全用途)が前年比0.1%上がり、リーマン・ショック前の08年以来5年ぶりに上昇に転じました。
安倍政権発足後の景気回復期待を背景に、商業地や住宅地の需要が拡大し、地価は回復局面に入りつつありますが、人口の減少が続く地方では下落圧力が残ります。

全国平均(全用途)は1.9%下がり、下落率は前年比0.8ポイントで、4年連続で下落率が縮小しました。下落は1992年から22年連続。上昇地点は2925と全体の14%に止まりました。

用途別では住宅地が1.8%の下落、商業地が2.1%の下落となりました。
商業地は6年連続の下落となったが、下落率は4年連続で縮小し、住宅地も22年連続の下落となったが、下落率は4年連続で縮小です。

1.三大都市圏の概況
 三大都市圏では、住宅地の約3分の1の地点が上昇、商業地の約2分の1の地点が上昇です。
地価全体を引っ張るのは3大都市圏で、3大都市圏では0.1%上昇し、5年ぶりの上昇となった。
上昇地点は、全体の37%の2093となり前年の約5倍に増える一方、下落地点は、前年の半分の2028に減少です。
けん引役は商業地で、0.6%上昇。東京スカイツリー(東京・墨田)や大型商業施設の開業、JR大阪駅前の再開発などが上昇要因となり、東名阪とも上昇しました。

(1)東京圏の商業地は0.6%の上昇、住宅地は0.1%の下落です。

(2)大阪圏の商業地は、0.4%の上昇、住宅地は0.4%の下落で5年連続のマイナスだが、1年間を通じて下落率が縮小しています。

  大阪市の商業地は対前年比2.2%の上昇になりました。
  上昇率の全国上位10地点のうち大阪が6地点を占めています。
 近畿の商業地の地価上昇は再開発がけん引しており、阿倍野区の日本一の高層ビル「あべのハルカス」が来年春の全面開業を目指して工事が進んでいます。
 一方、住宅地は1.0%から0.2%の下落で、ハルカス効果で阿倍野区(1.4%)など大阪市の10区(前年3区)で上昇です。
 我が港区は、住宅地が0.8%から0.4%、商業地が0.6%から0.3%の下落で、下落幅が縮小です。
 港区、大正区の詳細は下記HPをご覧ください
http://homepage3.nifty.com/oono_kaikei/info/minato/index.html

(3)地方圏は、9割弱の地点が下落です。
 全用途平均で2.6%下落したが、下げ幅は前年の3.4%より縮まり2年連続の縮小です。
全体として下落傾向は続いているが、下落率は縮小し、一部の地域で上昇に転じ始めています。
 一方で、太平洋沿岸地域では下落が止まらない地域も少なくない。とりわけ、南海トラフ巨大地震の被害が想定される高知、徳島、和歌山の各県などでは厳しい状況が続いています。

 また、東日本大震災の被災3県である岩手、宮城、福島をみると、宮城県が住宅地で0.7%、商業地で0.6%の上昇に転じた。岩手県は住宅地が2.2%の下落、商業地が4.2%の下落となったが、下落幅は縮小。福島県でも住宅地が0.6%の下落、商業地が2.0%の下落となったが、前年のそれぞれ3.2%下落、4.5%下落と比べ改善しています。
 一方、仙台市や福島県いわき市は、被災地からの移転需要が地価上昇につながりました。
 宮城県石巻市の高台地域が2年連続で全国一の上昇率になったのも、被災者の移転需要が集まったためです。

     2013年基準地価の変動率(%)
   住宅地  商業地  全用途
 全国  ▲1.8 (▲2.5)  ▲2.1 (▲3.1)  ▲1.9 (▲2.7)
 三大都市圏  ▲0.1 (▲0.9)  0.6 (▲0.8)  0.1 (▲1.0)
 東京圏  ▲0.1 (▲1.0)  0.6 (▲0.9)  0.1 (▲1.0)
 大阪圏  ▲0.4 (▲1.0)  0.4 (▲1.0)  ▲0.3 (▲1.1)
 名古屋圏  0.7 (▲0.2)  0.7 (▲0.5)  0.7 (▲0.3)
 地方圏  ▲2.5 (▲3.2)  ▲3.1 (▲4.1)  ▲2.6 (▲3.4)
(注)7月1日時点、前年比、カッコ内は前年、▲は下落
(2013.9.20日経、毎日、読売新聞など参照 )

※.基準地価とは、土地取引の目安となる指標の一つで、都道府県が不動産鑑定士の評価を参考に調査する毎年7月1日時点の全国の土地価格のことで、国土交通省が例年9月に公表し、民間企業などの土地取引の目安になっています。  
 今年の調査地点は合計で2万1989地点。福島第1原子力発電所の事故を受けて、周辺の31地点は調査を休止しています。
 地価の指標には、このほかに公示地価(1月1日時点)や、路線価(1月1日時点)があります。


 
地価公示との共通地点で半年毎の地価動向をみると、三大都市圏では後半に上昇に転換。地方圏では後半に下落率が縮小しています。

今回の基準地価の大きな特徴は、
 
「大都市圏を中心に地価はほぼ底入れし、2008年のリーマン・ショックから新たな局面に入りつつある」、というのが現況でしょうか。

 
地価底入れの主因は不動産市場への資金流入の増加で、不動産投資信託(REIT)の今年前半の資産取得額は1兆3000億円と過去最高になり、実需もファミリー層を中心に住宅の取得意欲は強く、新築マンションの契約率をみると好不調の目安とされる70%を大幅に上回っている。また、企業がオフィスを拡張する動きも広がり始めています。

 地価下落に歯止めがかかったことは経済全体にとって良いことだが、一方で心配なのは東京都心部などで、地価が景気の実態以上に上昇する兆しがある点です。夏季五輪の東京開催決定も地価に影響するでしょう。
 不動産市場への資金流入は値上がりへの期待が先行している面が強く、また、不動産価格が思惑で動きやすいことはバブル、ミニバブル期を振り返ってもわかります。

 政府や日銀は不動産市場の動向についてこれまで以上に注意が必要です。


 さて、皆様は、どう感じられましたでしょうか?

 基準地価などについての詳細は、下記HPをご覧下さい。
http://tochi.mlit.go.jp/kakaku/chika-chousa
http://tochi.mlit.go.jp/chika/chousa/2013/index.html

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