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「2014年版中小企業白書」公表!

 政府は4月25日に「2014年版中小企業白書」を閣議決定した。今年度の中小企業白書は、385万社ある中小企業の9割を占める「小規模事業者」に焦点を当て、データや分析などで実証的に小規模事業者の実態や課題を明らかにすると共に、地域経済を支える存在として活力を引き出す方策を探った点が特徴です。
 中小企業庁から提出された基本法案としては51年ぶりの、「小規模企業振興基本法案」の意義を裏付ける内容にもなっています。
 2014年は、全国の小規模事業者にとりましても、大きな転換期と言えるでしょう。
 これまでは「中小企業・小規模事業者」の中でも、「成長・発展」を目指す事業者を主眼に置いた施策が中心でしたが、今後は、人口減少や地方の過疎化など様々な経済・社会環境の変化が待ち構えています。そこで、「成長・発展」を目指す事業者だけでなく、事業の「維持・充実」を目指す事業者の存在にも、焦点を当てていくべきではないか、という問題意識が基本法案提出の出発点となっています。
 今回の白書には、このような厳しい経営環境の中で、中小企業・小規模事業者がいかにして事業を「維持・充実」していくか、そのために必要な情報を余すところなく盛り込んでいます。

「2014年版白書」のポイント

.中小企業・小規模事業者が2009年から2012年の3年間で35万社減少
 3年間で、中小企業数は、420万社から385万社へと35万社が減少。内訳は、中規模企業が約3万社減少(▲4.8%)、小規模企業は、約32万社(▲8.8%)減少しています。

2.ITの普及に3割の小規模事業者が「変化なし」と回答
 「IT技術の普及に伴う経営環境の変化について」は、規模が大きいほど、影響を受けているが、小規模事業者の約3割が「特段の変化はない」と回答。良くも悪くもIT化の動向に影響されない実態が見られる。自営業者の年齢構成は、60~64歳が最も多く、70歳以上の割合も過去最高になっていると報告している。

.10年間で製造業265万人減少、サービス業は、285万人増加
 給与の高い製造業従事者が減り、給与の低いサービス業業の従事者数が増加している。増加し たサービス業業の内訳は、医療・介護分野がほとんどです。

.事業承継の準備をしていない経営者が、60代で6割、70代で5割にのぼる
 中小企業者へのアンケート調査の結果、後継者の不在など、事業承継の準備が出来ていない経営者は、60歳代で約6割、70歳代で約5割、80歳代で約4割に上るとしている。
 高齢期を迎えた経営者の約半数が後継者不在である実態が、休廃業数の増加につながっていると指摘した。親族以外に事業を引き継ぎやすくする仕組みづくりの重要性などを強調している。

.15年間で起業希望者が160万人台から80万人台へと半減
  開業率が低い理由を、起業に関心のある対象者に聞いた調査では、「起業した場合の生活の不安定」が最多の36.9%「個人保証など失敗した場合のセフテイーネットが整備されていない」が33.8%など。西欧諸国等と比べて起業希望者に対する諸インフラ整備の立ち後れが、起業が増えない一因であることを示している。

.平成25年の倒産件数は、10,855件。休廃業・解散企業は28,943件
 2008年のリーマンショック後に増加した、中小企業・小規模事業者の倒産件数は、2009年後半から2010年に掛けて前年同月比でマイナスで推移。2013年12月の倒産件数も低水準になった。
 東京商工リサーチ社の集計によると、2013年の倒産件数10,855件に対して、廃業・解散件数は、3倍近い28,943件となっており、7年前の約1.4倍に増えている。特に小規模事業者の休廃業が増加の一途をたどっていることが分かる。
(TKC2014.6ほか参照)

※.小規模企業者の定義
 小規模事業者とは、商業・サービス業では、従業員 5人以下、製造業その他 従業員20人以下 の規模を指します。

 詳しくは、下記のHPをご覧ください。
 www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/1403chushoADb.pdf
 www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/140425hakusyo.html



 
 
中小企業の実態を明らかにする中小企業白書が発表されました。 
 今年の中小企業白書は、「小規模事業者への応援歌」という副題がついています。
 また、今回の中小企業白書は、51年間の歴史の中で最もボリュームがありますが(約900頁)、章ごとにテーマが独立していますので、自分に関心のある部分だけでも読んでみてはいかがでしょうか。
 
 中小企業などが休業や廃業を決めた理由では、「経営者の高齢化や健康問題」が最も多く、全体のほぼ半分を占めています。13年に休廃業した企業は28,943社(東京商工リサーチ調べ)に上り、7年前の約1.4倍に増えているそうです。

 現実を見ると、理想どうりの「ハッピーリタイヤ」、とはなかなか行かないようです。
 経営者が、事業を引退する時は、一人でも多くの方に「ハッピーリタイヤ」してほしいものです。

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